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嫁に来ないか

ミニコミ雑誌「嫁に来ないか」の編集長のブログです。2015年おはぎ号(無料!) noteにて発売中!

2/22

雨の休日の朝はダラダラする。

オープン戦のヤクルトの初戦を見るため、パジャマのまま、灯油ストーブにあたりながらダラダラiPhoneでtwitterを見つつ試合開始を待っていると、知人が「布博最終日」とつぶやいていて「え」と思った。来週じゃないのか。

布博」とは、手紙社が主催する、布にまつわる作家やデザイナーたちの展示販売会。
とにかく手紙社のイベントはその匂いとは裏腹に熱気を帯びて大混雑するので、興味はあっても敬遠していたのだが、私がこんなに布に近づくことなどもうないかもしれないので今回ばかりは行こうと思っていた。場所も町田と行きやすい。なのに一週間間違えていた。
どうしよう。雨だし面倒だしもう昼過ぎだし。ぐう、と悩んだが、えいやと思い切り、ちょっと行ってくる、と夫に声をかけ、いそいで支度をして出かけた。

町田に着き、布博に関してつぶやいていた知人とも会え、いざ会場内へ。入り口で配布していた「くるみボタンキット」はもう予定数が終了となっていたが、雨のせいか、最初の小物エリアは恐れていたほどの混雑はない。
ホッとしたのもつかの間、次のエリアである3Fの布の即売会場は、なにか詰め放題でもやっているのか?という混雑ぶり。一瞬ひるんだが、いや今日はもう絶対娘の布を買うのだから、と自分を奮い立たせて、各ブースを覗いて行く。

手芸店をめぐりはじめ、いったいかわいい布はどこで売っているのだろう、と不思議に思っていた。ここにあった。しかし、覚悟していたこととはいえ、値段が高い。手が出ない。一番高いものは1m1万円近くした(刺繍がほどこされている布だった)。値段のせいか、混雑のせいか、次第に心が冷たくなり、「鳥のモチーフ多すぎるだろ」「はいはい、また鳥、かわいいね」などと頭の中で悪態をつくようになる。よくない。
結局最初に購入したのは、手紙舎のブースであと1つとなっていた「モロッコ胡椒」。調味料じゃん…しかも自分の!辛いやつ!布買え、布!と自分を追い込み、なんとか1m1000円ちょっとの布を2種類買う。
ひとつは最初に見たブースでいいなぁと思った布だったが、すごく薄くて、でもいいなぁと思って買える値段のものは買った方がいいと思ったので無目的に。
もうひとつは、手紙舎にあったMUDDY WORKSのもので、その布で作られた子供用のワンピースがサンプルとしてかかっていて、ああいいなぁと心底感じ入って、これで娘のエプロンを作ったらどんなにかわいいだろう、と値段を見たら高くなかったので驚いた勢いで買ってしまった。

最寄り駅付近の手芸店を少し覗いて帰り、家族と夕飯を食べるなどして過ごし、夫と娘が寝室に上がって行った後の静けさの中、私はリビングの真ん中を占拠していた巨大な段ボールと対峙し、おもむろにガムテープをひっぺがすとその蓋をとうとう開けた。緩衝剤の中に手を突っ込んで取り出したミシンは、剥きたてのゆで卵のように、つるりとしていた。